第36回太宰治賞が八木詠美さんの『空芯手帳』に決まりました
三鷹市と(株)筑摩書房との共同主催で復活後22回目となる「太宰治賞」の最終選考が5月8日に実施され1440編の応募作品の中から、第36回太宰治賞が八木詠美(やぎ・えみ)さん(筆名)の『空芯手帳』に決まりました。
三鷹市主催の太宰治賞とは・・・
昭和39年に筑摩書房が創設した小説の公募新人賞で、吉村昭をはじめ、加賀乙彦、金井美恵子、宮尾登美子、宮本輝など多くの著名作家を世に輩出してきました
昭和53年の第14回を最後に中断していましたが、三鷹ゆかりの文人たちの文化の薫りを継承したいと考えていた三鷹市が、三鷹になじみの深い太宰治の没後50年(平成10年)を機に、筑摩書房に呼び掛け、共同主催の形で復活しました
第36回太宰治賞、受賞作『空芯手帳』あらすじ
紙管製造会社に勤める柴田は、女性だからという理由で雑用をすべて押し付けられ、上司からはセクハラまがいの扱いを受ける34歳
彼女が“にせ妊婦”を演じる生活が始まってしまう。しかしその設定にのっとった日常は思いがけず快適で、空虚な日々はにわかに活気づいていった・・
あらすじを少し見ただけでも、すぐに読みたくなる内容ですね
40週目になった時にはどうなるのか、少しドキドキします
太宰治賞の最終候補作品は5作でした
受賞した八木詠美さんは、長野県出身・東京都在住の31歳
このところ、若い作家の活躍が目立ちますね
第36回太宰治賞 最終候補作品
・渡辺 剛太 『あの声で言って』
・にゃんしー『サンキュー! ガッツのライオン』
・八木 詠美 『空芯手帳』
・樽見 和憲 『ある村の噺』
受賞作および最終候補作のすべてと選考委員の選評などを収録した『太宰治賞2020』は、筑摩書房から6月24日(水)発売予定です